嘆願書とは
「嘆願書」という表題のついた文書を書く機会は少ないかもしれません。しかし、いったん下された決断を「そこをなんとか」とお願いしたり、いかにも通りそうにない提案をなんとか実現したいなど、あの手この手で現状をひっくり返したい…、という状況は、意外とよくあるのではないでしょうか。こうし たとき、相手によってはある程度まとまった文書の形で表現したほうがよいようなケースもあります。
嘆願書
嘆願書のテキスト
20XX年2月1日 総務部 園田部長 青森支社 再生品事業部 システム課 山田 太郎 青森支社における暖房設備設置に関する嘆願書 この度標記の件につきまして、再度ご検討いただきたく文書を提出いたします。先般青森支社からの申請が却下された案件ですが、下記状況をご高察いただき、なにとぞご対応いただきたくお願いいたします。 1.嘆願内容 青森支社社屋の全執務スペースにおける暖房設備設置の推進をお願いいたします。 2.現在の状況 (1)青森支社において暖房が完備されている執務スペースは、支社長室と総務部のある本館および、別館の一部である。 (2)別館のうち、暖房設備が設置されていないのは、再生品事業部のみである。 (3)再生品事業部の執務スペースは倉庫部分が大半を占めており、倉庫には再生を待つ在庫品を保管している部分と、再生作業を行っている部分がある。 ·倉庫内では約20人の社員が作業をしている。 ·倉庫内での作業は細かい手作業が多いため、作業中は防寒のための手袋等が着用できない。 ·別館は木造の古い建物であるため、すきま風が入り、冬場の室内の温度は日中でも0度からマイナス2度になることがある。 ·現在の暖房設備は、古い木炭ストーブ2台のみである。 (4)今シーズンの初めに別館の改築または暖房設備の設置について本社に申請を行ったが、申請の提出期限を過ぎていたため、却下された。 3.問題点 (1)寒さのため作業がはかどらず、納期に支障をきたしている。 (2)労働条件の悪さに、社員のモチベーションは下がる一方で、作業効率が下がっている。 4.改善内容 別館の再生品事業部スペースについて、暖房設備を設置していただくとともに、すきま風を防ぐよう処理をしていただきたい。 青森支社における状況についてご配慮いただき、本嘆願についてご検討いただけますよう、なにとぞよろしくお願いいたします。 以上